中国政府が人民元安誘導か?目的は何なのでしょうか

ここ最近、人民元が米ドルに対して急落しているようです。とは言え、一ヶ月以上の期間で1.5%程度の下落なので、ビックリするほどの下落でもないのですけどね。1

この程度の下落でニュースになるのは、人民元が米ドルに対して、実質的な固定相場制に近い仕組みを取っているからでしょう。何か為替が大きく動く理由があるとすれば、共産党政権の意図で動かしているしかありえません。となると、どんな意図で為替操作をしてきたかは、やっぱり気になるところですよね。

貿易がらみの話がでかいのか?

中国が為替を操作してきたとなると、やっぱり疑いたくなるのは、中国からの輸出に有利になることを狙っていると言う可能性です。最近は中国人の賃金も上がってきていると言います。為替安に誘導して、輸出量を増やしたいのではないかというのが、自然な発想です。

もっとも、人民元安の方向に為替を操作したら、原材料費の高騰と言う別の問題も生まれますけどね。それを踏まえても、メリットが大きいと思ったのでしょうか。

人民元高傾向へのけん制と言う見方も

ちなみに、ロイターの記事では、「一方的な元高をけん制することが狙い」という見解を紹介しています。固定相場制に近いとは言え、以前に比べると、人民元は米ドルに対して多少の変動はあります。

短期的には小さい変動でも、長期的に見るとかなり大きな人民元高傾向になっているようです。ロイターの記事には「2005年の切り上げ以降、対ドルで35%以上上昇」という指摘も有ります。

これに対抗するのが、今回の為替操作だと言うことです。

この考え方も、ベースにあるのは、輸出を増やしたいと言う所なのでしょうね。経済成長をするのに、元高傾向は好ましくないという発想なのは同じです。

ただ、ロイターの記事では、この手の為替操作は裏目に出る可能性があることも指摘されています。

中国政府が影響調査と言う記事も

ちなみに、今回の為替の変動について、中国政府が影響調査に乗り出したという記事もあります。2

具体的には、銀行に対して、人民元安の局面でどんな対応を取るかを調査しているようですね。おっかなびっくりやっているという感じなのでしょうかねえ。

何にしても、当面の間は、中国の為替政策に注目した方が良いかもしれません。

中国経済の証左と言う声も

今回の人民元安は、中国からのキャピタルフライトの一環だと言う意見もあります。キャピタルフライトというのは、要するに、お金が逃げていると言うことですね。中国経済に行き詰まりを感じた人が、お金を海外に移しているのではないかという見方です。3

まあ、確かに、中国経済は行き詰まっていますけどね。その意味では、そういう見方も成り立つのでしょう。リスク分散の意味で、資産の一部は外貨で持ちたいと思うのは自然なことです。

ただ、人民元は自由に外貨に変えるのが難しい通貨です。他国がやるような自国通貨を売って米ドルを買うという行動が、実際に取れるのかはちょっと疑問があるのも事実ですけどね。

とりあえず、色々な見方が出来そうです。


  1. 焦点:人民元が急落、元安誘導は裏目に出る恐れも(ロイター)2014年2月27日 []
  2. 中国外為当局、元安の国内銀行・企業への影響調査=銀行筋(ロイター)2014年2月28日 []
  3. http://melma.com/backnumber_45206_5987333/ []

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