商船三井問題で中国が日本に倍返しってなんだ?そもそも中国の意図が分からないんだよね

商船三井の船が差し押さえられた問題は、日中関係において大きな転換点となったのかもしれません。一般の関心は韓国の客船の転覆事故に要っているようですけどね。長期的なスパンで考えれば、こちらの方がはるかに大きな問題です。

組織図を見れば分かるように、中国の司法は政府の下にあります。ですから、裁判所が何をしようと、特に驚くには当たりません。中国政府の意図で何かしらの揺さぶりをかけたというのは、ほぼ間違い無いことでしょう。

実際、産経新聞も次のような見方を示しています。

これに基づく差し押さえを今になって決行したのは、尖閣諸島(沖縄県石垣市)問題や日中間の歴史問題で対立する安倍晋三政権への強烈なゆさぶりをかける狙いがある。日本企業が矢面に立たされてしまった現実は深刻だ。1

問題は、なぜ今なのかという点です。多分、相当綿密にな計画の下、タイミングをはかって行っているはずですよね。せっかくのカードですから、無駄なタイミングでは使わないでしょう。

でも、率直に言って、なぜ今かは良く分からないのです。

一つ思うのは、国内の政情不安から目をそらす意図があるという考え方です。天安門での自爆テロとされる事件もありましたし、雲南省の昆明駅前で無差別殺人事件も起きています。

そういうものから目をそらしたいのかなあというのが、一つの可能性ですね。

もう一つ考えられそうなのが、オバマがくるタイミングを狙っての執行だった可能性です。オバマ来日の数日前というタイミングは、狙い澄ましたという印象をもたざるを得ません。

ただ、どういうアピールをしたかったのかは、ちょっとよくわかりませんけど。オバマへのアピールと考えると、何かこれに続いてやってくるのかもしれません。パッケージで見ないと意図が分かりにくいことなのかも。

日本のメディアなどをみていても、今といタイミングを狙っている理由はよくわかりません。通り一遍の説明があるだけです。多分、分析が出来ていないのでしょうね。

中国にとってもデメリットは大きい

産経新聞の記事の中でも指摘がありますが、この決断は中国にとってのダメージも大きいはずです。経済の調子が悪い時期に日本との関係をこじらせたら、逆効果ですからね。

中国経済は輸出低迷などによる成長鈍化が鮮明になっており、日本企業の“中国離れ”が進めば中国の成長維持にとって大きな痛手となりかねない。胡錦濤前国家主席に近い汪洋副首相は先に、日本国際貿易促進協会の訪中団との北京での会談で、「中国政府は日本の為政者と経済界を一つに見ているわけではない」と述べ、日中の政治対立とは一定程度切り離して経済や文化交流を進める考えも示した。中国の一部テクノクラートは一方的な反日攻勢は得策ではないと考えている。

 それでも、この汪氏の発言が習指導部の総意になるとは考えにくい。商船三井の船舶差し押さえが、今後の日中経済関係を決定づける重大な「分水嶺(ぶんすいれい)」となったことは間違いない。

今回の差し押さえで、日本企業の中国からの撤退には拍車がかかるでしょう。既にそういう傾向は強いですし、今後ますます強まると考えられます。

そのリスクを負ってまで、今回の差し押さえをしたかったということです。となると、やっぱり意図は気になりますよね。

今頃「倍返し」ですか?

ちなみに、今回紹介いた産経新聞の記事には、どうしても紹介しないといけない箇所があります。次の部分です。

日本企業から技術や資金、ノウハウを吸収し尽くしたところで、世界第2の経済大国として傲慢(ごうまん)さも増した中国が、日本への「倍返し」を始めたといえる。

今頃になって「倍返し」ですか。上海の支局長が書いた記事だから、日本とは感覚が違うのかなあ。

その上、倍返しの使い方が間違っています。

しっかり!


  1. 商船三井問題は日中関係の分水嶺 日本の“中国離れ”進めば成長の痛手に(SankeiBiz)2014/4/22 []

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